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今回のレクチャーは失敗しない古着屋の店舗物件の選び方についてお話したいと思います。
よく街中の空き店舗の前に「テナント募集」と書いた看板を見たことがあると思いますが、「テナント」というのは元々物件を借りる人の意味です。
だから「テナント募集」というと、「借りてくれる人、募集!」という意味なのですが、現在はそこから派生して「物件自体」も「テナント」と呼ぶようになっています。「空きテナント」のような感じです。赤ぎ塾では「テナント」という言葉を物件の意味で使っています。
テナントを探す際の注意点
あなたは輸入ビジネスを志し、買い付けた商品を販売する手段として店舗を構えると決めました。オープンに向けて、やらなければならないことはたくさんありますが、まずはテナント物件を探すところから考えていきましょう。
同じ家賃を払って借りるのでも、「住居」と「店舗」はまったく意味合いが違います。「住居」はそれ自体何の利益も生まない「消費」であるのに対して、「店舗」はあなたのビジネスの母体となり利益をもたらします。店舗を借りるということは「投資」であるということです。
ビジネスの母体として「店舗」を考えないと、ビジネスの上での「消費」という位置づけになってしまいます。「店舗」自体が利益を出す要素を含んでいなければいけません。だからテナント探しは慎重に行いましょう。
テナント物件の罠
よくテナント物件には「罠」が潜んでいると言われます。いや実際はテナントに「罠」があるんじゃなくて私たちの中にこそ「罠」が潜んでいます。店舗となるテナント物件はかなり高額な買い物です。年間でいうと莫大なお金を支払うことになります。
月5万円だったとしても1年も支払うと合計は60万円にもなりますからね。店舗を借りるということはいつもの買い物に比べると、スケールも金額もだいぶ大きいですよね。
人はそういう現実離れした買い物をするときに感覚が麻痺してしまい、本来物件に求めていた条件じゃないのに興奮状態のまま購入してしまうということがあります。これがテナント物件の「罠」です。
店舗をゲットするのが目的じゃなく、ビジネスとして、「投資」として見合った物件を見つけなければなりません。
あなたのビジネスに必要な条件は?
あなたはどんなお店を持ちたいですか?
と聞かれたら、何と答えますか?ボクの様な夢見がちな人間は遠くを見ながらトロンとした目で
「、、、広くて、窓から川が見えて、窓の多い店舗で、駐車場も5台以上あって、暖炉とえんとつがついてて、、、。」
と妄想の世界に入り込んでしまいそうです笑。
しかし、お金を際限なく持っているわけでもないし、誰かが建てた建物の一角を借りるだけなので、限られた資金の中で思い通りのテナントが見つけることはかなり困難です。
しかし、絶対に譲れない条件を持ってテナント探しに行かないと、先ほど言った「テナント物件の罠」に自らハマってしまいます。
ボクもいろんなタイプのテナントを見てきましたが、多少不便な形をしている物件であっても「こうすれば使えるんちゃうかな。」とか「無理やりここにアレを持ってこれんこともないな、、。」など、なぜか前向きに考え始める自分がいました笑。
少しでも気に入った部分があれば、あとの使いにくい部分は自分の努力でどうにかなるだろうと、気に入った部分メインで考え始めてしまいました。でもその考えは自分の願望から出たもので、ビジネス的には全くダメな選び方だったのです。
あなたのビジネスにとってどのぐらいの広さのテナントが必要で、どのぐらいまでお金を出せるか、条件として何は譲れないのか、をしっかり考えておく必要があります。
例えば、ラーメン屋さんを1人で開業するならカウンター席6席~8席とカウンター内キッチン、人が1人通れるだけの通路、を満たせる物件が必要になってきます。
それ以上の広さは商品提供の時間ロスに繋がります。テーブル席や座敷席も作ってたくさんのお客さんに利用してもらいたいと考えるかもしれませんが、ラーメンを持ってカウンターを抜けてテーブル席まで持っていくことを考えるとピーク時には1人で対応できません。
2人でラーメン屋さんをやるならカウンター席、キッチン、テーブル席2つ、通路、ぐらいの物件が必要になってきます。
このように同じ業種でも業態によって必要なテナントの条件が変わってきます。同じ条件の商品を提供するのであれば、後者の方が売り上げは多いでしょうが、その分人件費がかかってきます。
「人件費」というのはテナントを考える際に忘れてはならない問題です。いつか儲かってきたらバイトでも雇って、、、なんて考えは初めはやめといた方がいいです。
週末の一番忙しい時間帯だけ大学生のバイトを雇うとかならいいですが、基本的にはあなた一人で店を回すと考えてテナントを探した方がいいです。
テナント物件を探し始める前に
テナントを探し始める前に、絶対にしておかなければならないことがあります。
・必要条件のリストアップ
・優先順位を決める
この2つです。これができてない状態では、かなりの確率で「テナント物件の罠」に引き込まれてしまいます。しかも必要条件はできるだけ具体的に考えましょう。
◆いつから入居するのか?
◆会社としての契約か?個人か?
◆テナントの種類は?(ビル下テナント、一戸建て、半地下など)
◆どの辺に?(どの地域、どの沿線、最寄の駅は、駅徒歩何分?)
◆どのぐらいの広さが必要?天井の高さは?日当たりの良さは?
◆内装はどこまでいじっていいのか?(色塗り、穴あけなど)
◆築何年まではOK?耐震性は?セキュリティーは?
◆家賃は?(月売り上げの8%~10%が適切だと言われています)
◆家賃以外に支払う公共料金などの費用は?
◆敷金、礼金などの金額は?
◆パーキングスペース、駐輪場の有無、(台数や車高など)
◆使用可能な設備は?(電気の容量、電話線、ネット回線、エアコン、トイレ、水回りなど)
このように考えると予想しているより詳細な条件がでてきますよね。たくさん希望条件が出てきたら次は優先順位を決めて行きましょう。
優先順位を決めてない状態でたくさんの希望条件を持って物件探しに出かけると、なかなか物件が決まらないだけじゃなく、それらによって迷いが生じて混乱してしまいます。
なので「この条件は絶対外せない!」というものから「あったら嬉しいけど、なかったらなかったで、まあええか。」ぐらいの条件まで優先順に順位を決めておきましょう。
希望通りの物件はまずありません。希望条件にどれだけあってるか、というのが判断の基準になります。
適正家賃の計算
上記のリストで家賃は月売り上げの8%~10%が適正だと書きました。それ以上の家賃を支払っていよりよい物件でビジネスをしたとしても経営を圧迫するだけです。
なので、家賃の予算を決める時は、あらかじめ売り上げ予測額を計算しておく必要があります。その計算を根拠ある数字にするためには開業する地域を事前調査しておく必要があります。
事前調査はそのテナント周辺の「時間帯別の人通りの量」、「年齢、職業、性別(学生なのかサラリーマンなのか高齢者なのか、など)」、「競合店の有無、距離」、「周辺環境(高級住宅著だとか工場地帯だとか)」、「交通の便(駅やバス停が近いとか複合商業施設まで近いとか)」などをチェックします。
その情報をもとにどのぐらいの来客が見込めて、どのぐらいの売り上が予想できるのかを判断して数字を導きます。
それで適正家賃を割り出すのですが、少し相場より高いと感じた時に、この事前調査の結果を使って家主さんを説得することもできます。
未公開物件情報
「未公開物件」と呼ばれる物件があります。読んで字のごとしが、まだインターネットの不動産サイトや不動産情報誌、不動産仲介業者のビラなどにも載っていない情報のことです。
こんな物件がなぜあるのかというと、物件の契約を終える時はだいたい6か月前に家主や不動産仲介業者に伝えて書面を交わしています。しかしその物件にはまだ店舗が営業しているので、公には出せない、という物件なのです。
公開されている物件のほとんどは、数か月も数年も借り手が決まっていないこともざらです。もしかしたら何か問題を抱えている可能性があります。しかし未公開物件はまだいろんな人が物色したわけではないので、いい物件が残っている可能性があります。
もちろん、廃業か移転すると分かっている物件なので、全く問題がないとは言えませんが、たくさんの人が物色たのに契約しなかった「公開物件」よりはるかにいい物件が入っている可能性があります。
この情報はインターネットや雑誌などでは得ることができないので、不動産仲介業者に直接聞いて情報を集める必要があります。
不動産仲介業者
複数の不動産仲介業者を使いましょう。契約が決まると、不動産仲介業者には家賃の1か月分(相場です)が支払われます。「支払われる」といってもとどのつまりはあなたが支払います。できればあなたの「最高の」テナント探しに積極的に付き合ってもらいましょう。
そのためには、あなたの希望の条件を分かりやすく明確に不動産仲介業者に伝える必要があります。「未公開物件」の情報も店によって異なると思いますので、複数の不動産仲介会社を利用するようにしましょう。
現地視察
出店希望するエリアが決まったら、「必ず」現地視察と現地調査を行いましょう。あなたが思っているよりも人の流れが少なかったり、ターゲットにしている客層がいなかったり、競合店が思いのほか多かったり、するかもしれないからです。
ごくたまに仲介業者を使っていないテナントもあります。家主と直接交渉するので斡旋料はかかりません。
まとめ
今回のレクチャーで学んだ、失敗をしないテナント物件選びのポイントは、
・テナント物件の罠を知る
・希望条件の明確なリストアップをする
・その希望条件に優先順位をつける
・現地調査をして適正な家賃を知る
・未公開物件の情報を集める
ということでした。店を開くということを「夢」にしている人は多いので、テナント探しも夢見心地で探してしまいがちです。
住居なら「素敵だわぁ~♪」ということでもいいんでしょうけど、事業用の物件を借りるのは「投資」であることを忘れてはなりません。
いい物件に騙されて、「ちょっと予算オーバーだけどこのクオリティーの物件ならビジネスも上手くいくに違いない!」なんて言って契約してしまうと、すぐに「かっこいいお店を持っている経営の苦しい人」になってしまいます笑。
大家さんを儲けさせるために毎日頑張って働いているわけではないですもんね。家賃などの毎月必ず支払わなければならない出費を「固定費」といいます。「固定費」はできるだけ少なくしたほうが経営は楽になります。
楽になった分少しでも多く素敵な商品をお客さんに紹介できるようにしたほうが、高額なかっこいいお店を持つより幸せですよ♪
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